UDO端会議開催
2024.07.09
イベント報告
2024年2月18日 香川県高松市内にあるTSUTAYA西宝店にてUDO端会議が開催されました。
遡ることほんの2週間ほど前の2024年2月6日にこの日本うどん協会は発足したばかり。
つまり「日本うどん協会」として公の場における記念すべき初めてのイベントがこの「UDO端会議」だったのです。
と言いましてもまずはこの写真をご覧ください!
「UDO端会議」のイベントタイトルの隣に堂々と
「うどん屋のうどんを売らないうどんイベント」
何やら意味深なサブタイトルを掲げているではないですか(笑)
「日本うどん協会」の初のイベントにしてはまた思い切った内容だな、と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
と言うよりもむしろ、そう思われる方の方が一般的でだと思います(笑)
ですので、まずはなぜ、こんなイベントを開催することになったのか?
その経緯を2024年2月当時の日本うどん協会周辺のうどん屋事情も踏まえながら少し説明させていただきます。(これだけで既に説明過多の気配ですが・・・)
元々、県内のうどん屋約20件程度のお店の大将同士が普段からSNS上で自由に交流し合うコミュニティが存在しておりました。
交流と言っても、その内容は本当に幅広くて、
・日々の業務についての相談
・コラボイベントの企画や参加要請
・たわいもない雑談
本当に毎日活発に交流がなされております。
ま、そのほとんどはたわいもない雑談に属するものになりますが(笑)
とは言え、そうしたやり取りからさまざまな企画やイベントが誕生したり、それぞれの店舗にフィードバックできるようなヒントやアイデアが得られたりすることもあります。
要は「普段から自由に交流し合えるコミュニティが存在する」これこそが現在のさぬきうどん業界の面白いところなのだと思います。
そうした業界コミュニティの中において数年前から各うどん店の大将たちがそれぞれ音声による情報発信を行い始めました。
配信をしていく中で、元々交流のある仲間同士なので、二人や三人によるコラボ放送を配信していくパターンも発生していくことになり、より一層バラエティに富んだ音声配信が行えるようになり、その中で配信者であるうどん屋の中の人の素顔にもそれなりの(これ大事)注目が集まるようになってきました(笑)
そして遂にそんな個性的なうどん屋とその周辺の人たちが一堂に介してトークをメインにしたイベントを開催しよう!!!と息巻いて開催にこぎつけたのが今回の「UDO端会議」だったと言う訳です(笑)
かなり手短に話をまとめて説明させてもらったつもりですけど、ほとんどの方はここまで辿り着けないんでしょうね(笑)
そんなこんなで遂にここからイベント当日の模様についてのレポートが始まります(笑)
まずこのイベントのオープニングを飾ってくれましたのが、
さぬきうどん会において「語る」ことにおいてこの人の右に出るものはいない!
と言っても過言ではない三豊市山本町の「うどん屋SIRAKAWA」の白川大将によるピン芸!
白川さんは冒頭で少し触れた音声配信アプリ「stand FM」で音声配信を行っているうどん屋の大将のお一人です。
普段は落語家「つる家白扇」としてその話芸を披露している白川さんですが、この日は写真のようにiPadを片手にピン芸を披露してくれました。
ただそのネタの中身は「AIを相手に話を展開する漫談」でかなり革新的なもので、観客の皆さんは一体何がはじまるんだ?と興味津々のまま気がついたら笑いの世界に引き込まれておりました。
嘘見たいだろ?
これで普段はうどん屋なんだぜ?
思わず、そう呟いてしまいたくなるほどトークイベントのオープニングとしてこれ以上の出来はない!
と言えるぐらいの見事な盛り上げ方でした。
そして次に登場してくれたのは高松の人気カフェ「TAKAMATSU BASE CAFE」の店主さんによる絵本の読み聞かせ!
記念すべき日本うどん協会初のイベントで「うどん屋のうどんを売らないうどんイベント」と謳っておいて
2番手の出演者はもううどん屋ですらないカフェ店主(笑)
どうですか?素敵すぎるでしょ?
でも、これでいいんです!
イベントタイトルは「UDO端会議」です。
うどんだけじゃなくて「うどん」やその周辺の人たちと共に盛り上がっていこうという意味です。
そうやって人の輪を広げあっていくことがお互いのメリットになればいいなと思っています。
そして、そんな我々の思いに賛同してくれた店主さんが見事な読み聞かせを披露してくれました。
読み聞かせと言ってもただ絵本を読むだけではなくて場面毎に相応しいBGMが流れて、それに合わせて店主さんの語り口調も七変化していく、という大人が聞いていても大層引き込まれる程の「話芸」と言っても差し支えないほどの迫真の読み聞かせでありました。
そしてこの後に登場する二人も日々「stand FM」や「Voicy」などでそれぞれ音声配信を続けているお二人です。
お一人目はこの日本うどん協会の理事長でもある、
香川県丸亀市の「純手打うどん よしや」の大将 山下義高さん。
そしてもう一人は
香川県観音寺市の老舗蒲鉾店「山地蒲鉾」の営業スタッフ 正田智香さん。
この二人が毎週水曜日に「AHO AHO POWER RADIO」(通称AAPラジオ)というコラボ配信を行っており、この日はそのAAPラジオのライブトークショーが行われました。
目の前にお客様がいらっしゃるということで二人のトークも普段の放送よりかなりハイテンションで行われて、そこに観客の方の反応やツッコミなども加わりとにかく会場は常に明るい笑いに包まれて、大盛り上がりとなりました。
「本当にうどん屋と蒲鉾屋さんのトークなんですか?」
知らない人が見たら、おそらくそう思われるんじゃないでしょうか?
それほどまでにあまりにも喋り慣れたトークライブはお見事でした。
そして最後の登場となりますのがうどん屋4人という少し大所帯のグループです。
こちらもそれぞれメンバーは平素からアプリ「stand FM」にてそれぞれ音声配信を行っております。
そのメンバーが週末にコラボ配信しているのが「下剋上ラジオ」。
今回はその下剋上ラジオの公開放送、という形でイベント化させてもらいました。
メンバーは以下の通りです。
香川県坂出市の「がもううどんのサトシ君」
香川県観音寺市の「かなくま餅11号線のイレブンさん」
香川県観音寺市の「うどん処麺紡のアルパン直紀」
香川県高松市の「ヨコクラうどんの中の人の頭の中」
トークの内容につきましては取り立ててここでお伝えするほど中身があるようなことは一切、喋っておら、毎週の音声配信の内容とほぼ変わらない、いわゆる「ブレてない」公開放送となりました(笑)
普段の放送を聞いてファンになったリスナーの期待通りの内容だったと言っていいと思います(笑)
と、まあ、こんな感じでトークパフォーマンスの方はこの緩い雰囲気も込みで温かい参加者の方約50名ほどに楽しんでもらうことができました。
そして、実はこの日トークイベントだけでなくてフードやグッズの販売なども行われました。
中にはこの日出演するうどん屋やショップのロゴが並べられたオリジナルのマグカップの販売もあり、それら売上金の一部83,600円を能登半島震災への復興義援金として現地へ送らせていただきました。
イベントの前までは「うどん屋がトークするイベントでお客さんなんか来るんか?」
入場無料のイベントではありましたが、開催まではそんな不安もありました。
しかし実際に開催してみると当初の予想以上にたくさんの方に来ていただけ、
その結果、復興義援金もある程度まとまった金額を送金することができました。
今回の試みで今後のうどん業界にとって明るい兆しとなるのは
「うどんがなくてもうどん屋がお客様を楽しませることはできる」
このことが少しだけ証明できた、という事実です。
日本うどん協会の発足理由の一つに
「体力が衰えた後のうどん屋がそれまでの経験やスキルを使って安定した収入を得ることができればいい仕組みを作りたい」
こうした事も含まれています。
その観点から見ると今回のイベント「うどんを売らないうどん屋のイベント」で集客できた事、そして参加していただいたお客様に楽しんでもらえたこと。この事はこれからの業界の未来を考えていく上で明るい方向性を一つ指し示していると言えるのではないかと思うのです。
そして、こうした活動を続けていくことの重要性を今後も理解しておく必要があると強く感じた次第であります。