一般社団法人日本うどん協会

麺 STAR BASH

2024.07.25

イベント報告

今年の2月には「うどんを売らないうどんイベント」として『UDO端会議』なるうどん屋とその関係者によるチャリティトークイベントを開催した訳ですが、それに続けとばかり今度は

「麺類関係者たちで音楽イベントやってみたいね!」

そんなただのノリと勢いで持ち上がったような企画が現実化して、去る2024年3月10日麺類のスター達によるチャリティー音楽イベント「麺STAR BASH」が高松市内のライブハウス燦庫にて開催されました。

 

 

イベントタイトルは毎年夏に開催される四国最大の野外ロックフェス「MONSTER baSH」に準えて県内の麺類ファンなら思わずニヤリとして一発で覚えてもらえるようにと「麺STAR BASH」と命名しました。

その際には、本家の「MONSTER baSH」の主催サイドにもタイトル使用許可を得て、協会の誠実さと「麺STAR BASH」のイベント告知、この両者のアピールを狙う強かな戦略をきっちりと押さえるこの抜け目のなさ(笑)

もっと言うなら、あわよくば、本家の「MONSTER baSH」への出演のパイプもこれで繋がったんじゃねーのか?ぐらいの最早、誇大妄想とも言えるほどの長期展望がそこには含まれていたりします(笑)

それにしても今のうどん業界周辺には本当に色んな特技やキャラクターを持った人間がたくさん集まっています。トークイベントだってライブだって演劇だって、イベントをやるとなればすぐに人材が集まります。

これにはある程度コミュニティの人数が揃っていることで、様々な趣味嗜好を持った人間が集まっていると言うことに加え、このコミュニティの人たちがみんな、好奇心旺盛で

「何か楽しいことをやってみたい!」

そんな気持ちで未体験のことにも積極的に取り組んだりチャレンジしたりするからだと思われます。

現に今回の「麺バス」(麺STAR BASHの略)参加にあたって初めてバンド活動をやることになったメンバーや半ばなし崩し的に気がついたらバンドに加入してた(笑)なんてメンバーもいるぐらいですから。

そう言った意味ではこの「麺バス」高いクオリティのパフォーマンスで観客を楽しませる音楽イベントではありません。(わざわざ言う必要もないと思いますが)

それよりもうどん屋やラーメン屋、飲食店のお客さんと一緒に盛り上がって楽しんでもらい、これからも業界を応援してくれる関係性を築いていくことを目的としています。何よりもこうしたイベントを開催する我々が楽しく感じるためにやっている部分が大きいです。

おそらく今までもこんなイベント活動や取り組みをやりたい、と考えていた人達も沢山いたと思いますが、個人の飲食店経営者の場合だと、中々人と繋がる機会やコミュニケーションの密度を保つのも難しい部分において、結局イベントの実行まで至らないことも多かったのではないでしょうか?

しかし、日本うどん協会という一つのコミュニティをきっかけとしてこうやって一見、うどんには無関係に見えるようなイベントが開催できるというのは、将来に向けて非常に大きな可能性を持っていると言えます。

「自分の本業の分野でなくても、自分たちが楽しい、面白いと思えるようなことでお客様を喜ばせる事ができる」この事実を経験できることは多くの人の励みになるのではないでしょうか?

いつもの様に前置きが長くなりました。ここからようやく当日のレポになります(笑)

「麺STAR BASH」オープニングを飾ってくれたのはミホコさん!!

 

実はミホコさん、普段は会場となったライブハウス燦庫で「きせつごはんわ」と言うカフェランチの営業をしておりました。(2024年6月に『ミホコん家』に移転)文字通りホームでのライブです!!(笑)しかもこれは全くの偶然なんですが、「麺バス」当日の日曜日はミホコさんはここ燦庫で昼もライブ出演し、しかもそのランチも提供してるんです(笑)

ライブダブルヘッダーの上に食事の提供って・・・(笑)

そんなミホコさん、ステージパフォーマンスも最高に格好いい!!!

ギター一本をかき鳴らしてでっかい声で歌う姿にライブ開始と同時に観客全員持ってかれました。まさにオープニングにふさわしいナイスパフォーマンスでした。

※実は我々出演者達はリハーサルの時からそのかっこよさに目が釘付けになっていたんです。リハなのに演奏が終わるとみんな拍手してました(笑)

そして次に登場するのは『UーDAWN』こと、うどん屋SIRAKAWAさん。

前月の2月「UDO端会議」にて披露したAIとの共演(?)漫談。

『UDO端会議』からわずかの期間なのにネタがめちゃくちゃブラッシュアップされていて、『UDO端会議』をみた観客のほとんどがその進化ぶりに度肝を抜かれました!初めて見る人にとっては新鮮で尚且つ面白い漫談として成立しつつ、その過程や流れを知っている人はその進化ぶりも合わせて楽しめる、そんなパフォーマンスでした!

一見、バカバカしい様に思える様なことを演じるために裏で常に全力で努力し続けているSIRAKAWAさん。本当に頭が下がります。

 

そしてここからバンドの登場です!

『Border Border Mountain』

メンバーは

純手打うどんよしや 山下義高 (ギター、バスドラ)

手打麺や大島    大島武  (ボーカル、タンバリン)

麺匠くすがみ    横田仁志 (ボーカル、タンバリン)

奥田麻衣 (ボーカル、コーラス)

登場するなりまずはこのメンバーと担当パートの構成に度肝を抜かれます!!(笑)

3ボーカルプラスワン(笑)

しかも大きな声では言えませんがうどん屋に混じってゲストボーカルにアナウンサーが加入していると言うもう見どころしかないバンドです。

 

『Border Border Mountain』は昨年の秋のイベントにおいて結成されたうどん屋同士のバンドですが、山下さん以外は人生で初めて音楽活動をするメンバーで構成されています。

それでも普段からお客様相手の商売をしているだけあってステージでのパフォーマンスはとてもこれが人生2回目だとは思えないほどの堂々としたモノ!!

演奏に関しては楽器の数が少ないために、迫力という点では十分ではないものの、ノリ良いオリジナルの曲に加えて、みんなが知っている有名曲のカバー曲を演奏することで、みんなで歌って楽しめる会場全体がアットホームな雰囲気で包まれて見事な一体感を生み出しておりました。

ゲストボーカルの奥田さんが加わることで、昨年の秋よりも遥かに表現の幅や雰囲気が広がり、昨年秋のステージから遥かにパワーアップした姿を披露してくれました。

そして次に登場するのは今回イベント唯一のまともなバンド(笑)

『OFFーEND』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当たり前ですけど、もう見た目から違う!(笑)

そしてもっと当たり前ですけど演奏が始まると、全然違う!!(笑)

何が違うって、うどん屋バンドと違ってほとんど喋りません(笑)

うどん屋バンドはとにかくよく喋る。

演奏の前にまず喋る。演奏が終われば喋る。なんなら演奏中も喋ってる(笑)

それに対して『OFF-END』は兎にも角にもカッコいいの一言でした。

立ち居振る舞いも演奏も文句なしで安心して音楽にハマって楽しめる20分間でした。

個人的には次のライブも是非とも見に行きたい!ってファンになってしまいました。

ちなみに『OFF-END』はドラム担当の方が今回のライブハウス燦庫のオーナーなんです。その関係で今回の『麺バス』にも参加していただいたんですが、実はこのライブ当日に『OFF-END』も麺に縁のあるバンドであるということが判明いたしました!

その詳細は当事者の方から「恥ずかしいからあまり言わないで・・・」と伝えられましたので公にはできませんが、それを聞いて、我々うどん屋メンバーもある種の連帯感と親近感を感じてこのイベントに対する一体感がより一層高まった様に感じた瞬間でもありました。

 

そして、次に登場するバンドは自称社会派バンド『日本酒頭』!!

バンド名から何やらすでにある種の雰囲気がプンプン匂ってくるものがあります。

メンバーも

村上手酌  (Gt &Vo)

松田麦酒  (Vo)

Jun米大吟醸 (Gt)

返杯ケンジ  (Bass)

迎酒ゆうみ  (Dr)

もうこの名前見ただけで只者じゃない感ビンビンです。

お酒の全く飲めない私など、このメンバー紹介聞いただけで二日酔いになりそうです(笑)

ただこう書くと、何やら唯の酒好き色物バンドなのかな?とも思われるかもしれませんが、実際にステージが始まるととにかくその佇まいからカッコイイ!の一言。

それもそのはず、メンバーの皆さんはデザイナーとして活躍していたり、かと思えば、グルテンフリーのうどん屋を開業してみたり、カリスマ的な人気を誇るラーメン店を経営していたり、などなど普段からかなりトンがった姿勢で世間を相手に商売をしている人たちばかりなんです。

そんな彼ら彼女らのステージが退屈なはずありません。

 

 

『日本酒頭』そのバンド名が示す通り、ライブが始まったら一升瓶を片手にしたフロントマンはステージの上を右に左に歩き回り、ノイズの様な爆音ギターに乗せて大声で歌い続け、そのバックではリズム隊が淡々と性格なピッチでリズムを刻み続けていきます。

お酒は飲んでいないはずなのに、ステージが終わる頃には私の頭も酩酊してグルグル回ってるようなそんな錯覚すら覚えてしまうほど激しく頭を揺さぶられるような圧巻のパフォーマンスを見せてくれました。

ただ一つ心残りだったのは社会派バンドの演奏だったのに、その歌詞の内容が全く頭に入ってこなかったことですね(笑)

 

さあ、そんなこんなでやっと最後の出演バンドの紹介となりました(笑)

果たしてここまで読み進めてくれた方は何人ほどいらっしゃんるんでしょうか?

『麺STAR  BASH』最後の登場バンドは

「NUDE⭐︎RUMA⭐︎STARS」(ヌード・ルマ・スターズ)なんかカッコつけたような意味深っぽいバンド名ですが、要は「ヌードルマスターズ」うどん屋の大将達のバンドですって超ストレートなバンド名(笑)

清水屋     清水睦夫 (Bass、Vo)

三好うどん   三好達雄 (Dr、Cho)

ヨコクラうどん 横倉英城 (Gt,Vo)

 

そんな訳で一応、本日最後の出演バンドということで、その日の出演者も客席に加わっていただき、気がつけば会場は文字通りの満員状態。演奏中も終始、掛け声やコールアンドレスポンスが飛び交い、お客さんのノリがバンドを引っ張っていく様な演者側にとっては非常にありがたい会場の雰囲気でした。

最後の演奏曲となった「うどん屋のおじさん」はドラムの三好氏による楽曲で、このイベント会場に来られている様なコアなうどんファンやうどん屋達の間では「アンセム」として知られている曲です(笑)

ゲストボーカルの麺匠くすがみ、横田さんと共に

うどん屋の大将もお客さんも一体となってひたすら

「オジサーーーーン!!!!!」

と絶叫しまくって、この日のイベントを締め括りました(笑)

飲食店の店主達を中心とした、だけど飲食がメインじゃないイベントでしたが

本当に大勢のお客様が足を運んでくださり、我々演者もお客様も大いに楽しんで、メチャクチャに盛り上がりました。

入場料から経費を差し引いて能登半島震災への義捐金とさせていただきましたが、その額は70,500円でした。

参加したメンバーもお客さんもしっかりと楽しめて、その売上が寄付金や社会貢献に繋がる、こんな素敵なイベントが開催できたことも嬉しいですし、また「やろう!」と一声かけるとすぐにそれに賛同してくれるメンバーが集まり合えるコミュニティが成立しているというのがありがたいなと思います。

普段の営業で本職のうどんで喜んでもらうことも十分に嬉しいことですが、時にはこうやって本業とは違うフィールドで誰かを喜ばせられるようになることで、自分自身の新たな可能性を広げていける様になればいいと思います。

※本文中で使用させていただいた写真はアートディレクター、イノクマシンジ氏のInstagram

(https://www.instagram.com/inokuman/)より許可を得て使用させていただいております。

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